2005年11月19日 (土)

『新必殺仕置人』12「親切無用」

 中村主水、再び寅の会の競りに掛けられる。またまた大ピンチ……と言いたい所だが「問答無用」や「裏切無用」の頃とは違い鉄チームのチームワークの良さが前面に出ているので、良くも悪くも緊迫感はそれほどない。
 今回、主水の仕置依頼を咄嗟に競り落としたにも関わらず、特に主水を庇おうともしなかったのは、既に松や正八、おていらと主水が「仲間」となっている事を知っていたからか?(特に松は積極的に主水に協力しているし)
 その松はといえば、アジトに死神が来た時に主水の脇差を借りて迎撃に備えていた。松の竹鉄砲はあらかじめ(それも必要人数分)用意してないと使えないというのは、なかなかに難儀。何度も何度も火薬代でひぃひぃ言っているし。また、松の島帰りという設定もなかなかに巧く使われていた。

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2005年11月12日 (土)

『新必殺仕置人』11「助人無用」

 正八曰く「仕置人の骨董品」の天狗の蔵三による仕置のサポートを蔭ながら遂行することになった鉄チーム。
 外傷を残さない鉄はともかく、暗殺向きではない主水は後続部隊を分断し叩き斬り、松はサイレンサーを作って仕置(これはかなり使える新装備なのに二度と使われなかった)。
 ある意味、難関突破のパターンなのでなかなかに面白い。
 また、蔵三の仕置は雨戸を開けるの油を流して滑りをよくしたり、廊下を移動する際に反物を敷いて音を消すなど仕事が丁寧だったことも印象に残る。(オチの言葉もまた良い)

 それにしても、今回はいつにも増して食事シーンが多い。ふわふわの卵焼きなどというめざしが普通の中村家には似合わない料理が食卓に上っていたし、待機中に皆で蕎麦を食べているし……いつも皆でおやつを食べていることが多い鉄チームだが、今回は主水も一緒なのでより仲良し感が増している。

 それはともかく、借金を断られた腹いせに松の家の障子に穴を開けたり、正八に借金を断られると商売ものの絵草氏を投げつけたりほとんど子供……山崎氏、ノリノリの演技。

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『新必殺仕置人』10「女房無用」

 今回は相模屋殺しと、相模屋に拐された中村りつ救出作戦を同時進行。
 しかも、相模屋殺しに失敗した仕置人が捕らえられ寅の会未曾有の危機
 ……の割には話自体は平凡。
 印象に残るのは、仕置の際に松が鉄発案の手榴弾が使われたことと、子供達を偵察要員として使って、ターゲットに不信感を持たれずにかつ楽々仕事完遂の正八くらいか?
 逆に、囮として全力疾走した上に、三人も仕置した鉄は働き者。
 相模屋を張り倒したあげく、脇差で反撃しようとしてくる相手に畳を被せて、その上から背骨外しというかなりワイルドな仕置っぷり。また、今回は久々に頚骨折りも見せた。

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『新必殺仕置人』09「悪縁無用」

 複雑かつスリリングだった展開だった前回と打って変わって今回は平凡。
 松が特性五連装竹鉄砲を作ってまで仕置するほど、仕置のターゲットの音吉が悪党に見えないのが一番の問題点か?
 その鉄砲作りに手間取っている間に死神に仕置を催促されるも、完成まで待っていた鉄は何気に良い奴。

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『新必殺仕置人』08「裏切無用」

 必殺シリーズ随一の主水の危機。刀を奪われ利き腕の間接を外され鉄と松にリンチを受ける。
「こいつとは古い馴染みだ。殺るのは俺しかいねえよ」
 と、鉄も本気だったし、おていの仲裁が無ければ確実に殺されていただろう。
 実際、表の稼業での点数を稼ぐために、チームの皆を騙した主水は制裁くらい受けても文句を言えない。何より、その不実を主水は許されるだろうと甘えた考えを持っていたわけだし。(親友の鉄と組んでいることからの油断か? もっとも主水をリンチに掛けられるのも鉄だけなわけだが)
 一方の鉄は主水のセコい考えを予見した素振りを見せつつも、主水を信じて彼の言うとおりに待っていたわけだから、その意味での「裏切り」は行われている。

 ボロボロになりながらも仕置に向かう主水に、「痛かったろう、ごめんよ?」でニッコリ笑いつつ、外した間接を元に戻す様が憎めない。
 その際の「だいたい手前が役所勤めなんかしているから悪いんだ。これを機会にやめろ」という鉄の助言と「そうはいかねえや。俺は手前たちと違って一番安全な所で仕事をしているんだ。俺はヨレヨレになったって奉行所止めねぇぞ」という主水の返答は最終回を知っていると複雑。

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2005年11月 9日 (水)

『新必殺仕置人』07「貸借無用」

 今回の標的は、湯女を狙った連続切り裂き殺人鬼……なのだが、その父のヤクザの親分・政五郎と同心・村上の揉み消し工作の方が遥かにえげつなく、この二人への仕置がメインへとシフトしてしまっている。
 このため、寅の会への仕置依頼の筆頭が政五郎となっていることに違和感を覚えにくく、それが予想外のオチへの伏線となっている。仕置人は結果的に仕置人たちはまんまと利用されたわけだが、本来なら仕置料が足りなすぎて仕事にならない仙太姉弟の恨みを晴らせたわけなので結果オーライという所だろう。(ただ、依頼を仲介する寅の会の杜撰な仕事が露呈したわけだが)
 見所は相変わらず多い食事シーン? 鉄と正八が並んで茶漬けを掻き込んでいる様が妙に味わい深い。そこで二両で政五郎の仕置を受けてきたことで(飯をおかわりまでしながら食べつつ)正八を殴る蹴る鉄の無茶苦茶さもさることながら、殴られたことで畳みの上に散らばったごはんを箸で集めて食べようとしている正八も正八。二人共、演技が妙にノリノリで楽しい。
 また、今回は初めておていが体を張って仕置のアシストに参加したのも特筆もの。おていと組んだ松は出番こそ少なかったものの、仕置の際に口笛を吹き、注意を自分に向けてから竹鉄砲を発射……というシーンはなかなか格好良い。また、仕置終了後に耳をしきりにいじり爆音が出たことを表現しているおていの演技もなかなかに細かい。

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2005年11月 5日 (土)

『新必殺仕置人』06「偽善無用」

 何気なく挿入されている鉄の一日が面白い。
 朝→女郎屋から寅の会に出勤。昼→蔭間の給仕でおネェ言葉を繰りながら仲良くお食事。夜→将棋を打ちながら片手間で仕事(按摩)。鉄のおそろしいほどの私生活の充実っぷりは、心のオアシスだったコロを捨てるはめになった主水とは好対照。
 今回面白い所は、標的の佐吉の具体的な悪事を描いていない所。
 普通はおちかの娘が殺されるとかして、偽善のメッキが剥がれるということになるのだろうが、あくまでおちかの執念から佐吉の悪事を浮かび上がらせるという手法。そのためか娘はもちろん、おちかも無事。主水や松の隠れたおちかへの善意が報われるという珍しい展開。
 仕置に関しては、逃げようとする舟の舫い綱を体に巻きつけることで強引に二間の射程範囲に収める松というシーンがユニーク。

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2005年11月 3日 (木)

『新必殺仕置人』05「王手無用」

 エピローグでの河豚鍋を突きながらの分け前の相談。半額に値切られ不平を言う主水に、
「これはねえだろってお前ぇ。障子の間から刀突き出しただけじゃねえか。あんなもの馬鹿でも出来る」
 と、身も蓋も無い切り返しをする鉄。こんな台詞を言えるのは親友たる鉄ならでは。主水の方も反論していないし。
 とはいえ、今回の仕置では実は主水は結構細かく働いている。奉行所の厳重な警護体勢下にいる疋田を誘い出すことに成功したのは警護責任者である主水の功だろう。(もっとも、主水としても疋田を自害に見せることが出来、穏便に解決させることで「表」の仕事も丸く収まったのだけれども)
 理由があるとはいえ、除け者にされた主水は鉄グループでは外様・新顔という立場の弱さもあり、拗ねる様が妙に可愛い。(その主水に怒られ、松の後ろに逃げる鉄の方がさらに可愛いが)ラストでしょんぼり菜っ葉を突いている辺り哀愁漂い過ぎ。肝心の仕置も鉄が言うようにぱっとしないものだから尚更。
 それはそうと、前回・今回とおていはまったく仕置のアシストをしてないように見えるのは気のせいか? 正八の方はきちんとアシストしているのに……。

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2005年11月 2日 (水)

『新必殺仕置人』04「暴徒無用」

 コロにめざしを与えながら、
「野良犬になってひもじい思いをした方がいいか? それともここで辛抱してめざしを食っているか? どっちか得かよぉく考えろ」
 と、諭す主水。彼の人生観が良く出ているわけだが、辛抱していればどうにかなるという考えはいかにも七十年代というか。(辛抱をしてもめざしを食べていける保証が無いのが現代)

 今回の仕置の標的は霞村の伊右衛門。影沢村を兵糧攻めにし餓死者を出す辺り相当な悪なのだけれども、そうまでして手に入れたかった影沢の女に対する想いは真摯。彼女以外は目に入らなくなったから女房や女を追い出したという言葉通り、伊右衛門の屋敷には女っ気が全くない。(だからこそ、偵察の正八が持ち込んだ黄表紙に手下が群がったのだろうけども)
 一方、全滅覚悟でも六百年の村の掟に従い続ける影沢村の宗兵ヱ。都の高貴な人にだけ女を売る……というのが平家の落人の子孫である影沢のプライドなのだろうが、売られていく女に取ってはそれが果たして幸せかどうかはわからない。むしろ、主水の言うように伊右衛門に撃っていれば万事丸く収まっていたとしか思えない辺りが今回のミソか?

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2005年11月 1日 (火)

『新必殺仕置人』03「現金無用」

 早くも寅の会に裏切り者が。そして、その裏切りの汚名を着せられた鉄……という状況から、鉄チームの友情の厚さが描かれる。
 死神の監視下で、自ら裏切り者の骨外しを受けることにより鉄の嫌疑を晴らす松。
 心配した鉄に「お前に昔、右をやられて今度は左だ。釣りあいが取れていいや」と嘯く姿がいい奴。
 一方、重傷を負いつつ仕置きに出て、失敗した松を間一髪のタイミングで救う主水。死神の監視下だからと外されながらも現場で待機している辺り、他のシリーズのドライな主水とは大違い。(仕業人では同じような状況で殺しから外した剣之介に金を渡さなかったか主水チームと、たとえビタ銭ばかりでもきちんと人数分分ける鉄チームとの差も出ている)
 ラストで自分のために骨を折ってくれた二人に鉄が「すまなかったな、俺のために」と言う様もどこか嬉しそう。(冒頭で、競りに負けて二人に責められていた分尚更か?)もっとも、鉄のための囮捜査でちゃっかり役得を得ている辺り、主水らしいというか。

 今回の頼み人は、主題歌の中の人。年端の行かぬ少女でも殺してしまうのがさすがは七十年代。ただ、寅の会システムでは頼み人が死ぬと仕置は打ち切りなので、建前上は鉄が頼み人となっているのだろう。
 また、鉄の相場破りの競り落し(一両)も今回から始まる。

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